Gemini 3.8 Flash TTSとFlash-Lite TTSとは?音声生成モデルの特徴と使える場所
✔ 事実確認済み(2026-09-29):記事中の事実 23 件を出典の本文と照合しています。
Googleは2026年9月23日、文章を声にする音声合成(TTS)モデルとして「Gemini 3.8 Flash TTS」と「Gemini 3.8 Flash-Lite TTS」を発表しました。この記事は、動画のナレーションや音声コンテンツにAIを使いたい方や、アプリに音声機能を入れたい開発担当の方に向けた内容です。2つのモデルの違い、できること、使える場所、声の複製の注意点を、Googleの公式情報から整理します。
2つのモデルの違い
Googleの公式ブログは、この2つを「これまでで最も表現力豊かなオーディオモデル」と紹介しています。役割は次のように分かれています。
| モデル | 公式が示す位置づけ |
|---|---|
| Gemini 3.8 Flash TTS | 演出の細かな指示や、キャラクターの声づくりに向く |
| Gemini 3.8 Flash-Lite TTS | 大量の音声を、費用を抑えて作る用途に向く |
どちらを選ぶかは、こだわって作り込みたいのか、たくさん作りたいのかで決めるのが基本です。
料金は、今回確認した公式ブログには書かれていませんでした。導入前に、Googleの公式ページで最新の料金を確認してください。
何ができるのか
公式ブログが挙げている主な機能を、声づくりと演出に分けて整理します。
声をつくる・増やす
- 文章での説明(プロンプト)から、オリジナルの声を作れます。100以上の言語・方言に対応します。
- すぐに使える声が2,000種類以上あります。
- 30秒の音声サンプルから、声を複製できます。プロンプトで作った声は、保存して管理できます。
- 声の高さ・音色・速さ・アクセントを調整する「ボイスリミックス」は、近日公開とされています。
演出を指示する
- 台本の行ごとに、演技の指示(ステージキュー)を付けられます。
- 何時間にも及ぶ長い音声でも、話し手の声が大きくぶれにくいと説明されています。
- 2人の会話の場面を、そのまま作れます。
- 笑い、ため息、驚きの声、あいづちなどを、台本で指定できます。
声のライブラリには、メキシコのスペイン語、ケベックのフランス語、スコットランドの英語といった地域ごとの違いも含まれます。また、人による比較評価で上位になった主要な言語として、日本語、ブラジルのポルトガル語、ベトナム語、現代標準アラビア語、メキシコのスペイン語、ヒンディー語が挙がっています。
使える場所(2026年9月時点)
提供先は、モデルごとに異なります。公式ブログは「今日から」提供を始めたとしています。
| 提供先 | Flash TTS | Flash-Lite TTS |
|---|---|---|
| Gemini APIとGoogle AI Studio(開発者向け) | 対応 | 対応 |
| Gemini Enterprise(企業向け) | 近日公開 | 近日公開 |
| Gemini Notebook(一般ユーザー) | 対応 | 記載なし |
| Google Vids(一般ユーザー) | 記載なし | 対応 |
「記載なし」は、公式ブログにその提供先が書かれていないという意味です。使えないと断定するものではありません。
Google Vidsの音声がFlash-Lite TTSに更新
Google Workspaceの公式更新情報は2026年9月29日付です。それによると、Google Vids(動画を作るアプリ)のAIナレーションとアバターの語りは、Gemini 3.8 Flash Lite TTSで動くようになります。
- 公式が挙げる改善点は、文の流れや強調の自然さと、音声を作る速さです。
- 対象のプランは幅広く、Business、Enterprise、Education Plus、Google AI ProとUltraなどが並んでいます。
- 提供は、即時リリースのドメインにも、計画リリースのドメインにも始まっています。
- この機能には、管理者向けの設定も、利用者が切り替える設定もありません。
対象プランの完全な一覧は、Googleの更新情報で確認してください。
声の複製と安全面の注意点
声を複製できる機能には、悪用を防ぐための決まりがあります。公式ブログは次の点を挙げています。
- 本人の同意の確認: 声を複製する前に、声の持ち主が同意を述べた音声の録音が必要です。
- 見えない透かし(SynthID): 生成した音声には、人には聞こえない透かしが入ります。AIが作った音声だと見分けやすくするためです。
- 使えない地域: Google AI Studioでの声の複製は、イリノイ州、テキサス州、EEA(欧州経済領域)、英国、スイス、インドでは使えません。
日本国内で声の複製が使えるかどうかは、今回確認した公式ブログには書かれていません。
導入前に確認したいこと
ここまでの内容を、選ぶときの確認項目として並べます。すべて、公式情報に書かれた範囲の話です。
- 使いたい場所で提供されているか: 開発者ならGemini APIとGoogle AI Studio、動画づくりならGoogle Vids、という分け方になります。企業向けのGemini Enterpriseは「近日公開」です。
- どちらのモデルが必要か: 細かな演技の指示や声づくりを重視するならFlash TTS、大量に作るならFlash-Lite TTSが、公式の位置づけです。
- 声の複製が必要か: 必要な場合は、声の持ち主の同意の録音を用意します。使えない地域にも注意が必要です。
- 料金: 公式ブログには記載がないため、別途確認が必要です。
なお、Google Vidsの更新には、管理者がオン・オフを切り替える設定も、利用者が選ぶ設定もありません。組織で使っている方は、この点を覚えておくとよいでしょう。
よくある質問
Q. 日本語の音声も作れますか。 A. 公式ブログは100以上の言語に対応するとしており、人による比較評価の主要言語の一つとして日本語を挙げています。
Q. 料金はいくらですか。 A. 今回確認した公式ブログには、料金の記載がありません。公式の料金ページでご確認ください。
Q. 他のモデルより優れていますか。 A. 本記事では優劣の判断はしません。公式ブログには性能を示す順位も載っていますが、Google自身の説明であり、当サイトで確かめたものではありません。
Q. まず試すには、どこから始めればよいですか。 A. 開発者の方は、Google AI StudioとGemini APIで、両方のモデルが提供されています。動画を作りたい方は、Google Vidsが手軽です。
まとめ
- Gemini 3.8 TTSには、演出向けのFlash TTSと、大量生成向けのFlash-Lite TTSがあります。
- 100以上の言語・方言に対応し、2,000種類以上の声や、行ごとの演技指示が使えます。
- 声の複製には、本人の同意の録音が必要で、一部の地域では使えません。
- Google Vidsのナレーションは、Flash-Lite TTSに更新されています。
まずは、ご自身の用途(動画か、アプリか)を決め、Googleの公式ページで提供先と最新の料金を確認してください。関連する音声AIの動きは、Gemini 3.8 Live/Extended Thinkingとは?新機能・料金まとめも参考になります。