Googleスプレッドシートの「Fill with Gemini」、セルごとの出典表示と1回3,000セルまでの更新
✔ 事実確認済み(2026-10-29):記事中の事実 24 件を出典の本文と照合しています。
Googleは2026年10月28日、Googleスプレッドシートの「Fill with Gemini」について、セルごとのウェブ出典の表示と、1回で扱えるセル数の拡大を発表しました。この記事は、スプレッドシートでAIに表を埋めさせている方や、導入を検討している管理者の方に向けています。変更点、対象プラン、使い方、注意点を、公式情報から整理します。
今回の更新で変わったこと
公式ブログによると、スプレッドシートのAI関数でセルの値を作るとき、Geminiが参照したウェブ上の出典を、セルごとに示すようになりました。出典は、セルひとつひとつに紐づく形で表示されます。ウェブ版のスプレッドシートで使えます。
あわせて、次の点も案内されています。
| 項目 | 公式ブログの説明 |
|---|---|
| 出典の表示 | セルごとにウェブの出典を表示 |
| 処理 | 速く、セルごとのばらつきも少なくなる |
| 1回の依頼で扱える量 | 最大3,000セル |
| 速度の目安 | 500セルの作業で、手入力の最大55倍の速さ(Google社内の調査) |
速度の数字は、Googleの社内調査によるものです。調査は95人の参加者が、英語のプロンプト(AIへの指示文)を使って行ったものと説明されています。条件が限られた数字なので、ご自身の作業でも同じになるとは限りません。
「手入力の最大55倍」は、公式ブログに書かれたGoogle社内調査の結果です。当サイトで測ったものではありません。
「Fill with Gemini」とAI関数とは
AI関数は、セルに =AI("指示", 範囲) の形で書く関数です。ヘルプでは、文章の生成、情報の要約、データの分類(感情分析を含む)、Google検索にもとづく最新の回答の取得ができると説明されています。範囲は省略できます。
「Fill with Gemini」は、このAI関数を使って、表の空欄をまとめて埋める入口です。ヘルプには、次の2つのやり方が書かれています。
- ドラッグして埋める: 列に完成したセルが1つ以上あるとき、表の内容をもとに列を埋めます。
- 指示文で埋める: 空のセルを複数選び、「Fill」を押します。自動で埋めることも、自分の指示文を書くこともできます。
たとえば、会社名の列を用意して、隣の列に「その会社の所在地」を調べて入れる、といった使い方が考えられます。ここで出典が1セルずつ見られると、どのウェブ情報から入った値かを確かめやすくなります。
出典の見方と使い方
出典の確認は、セルごとに行います。ヘルプによると、セルをクリックして内容にカーソルを合わせ、「Sources」を押すと、回答に使われたウェブの出典が見られます。
使い始める手順は、公式ブログでは次のように案内されています。
- ウェブ版のスプレッドシートを開きます。
- 右上の「Ask Gemini」(きらめきのボタン)をクリックして、サイドパネルを開きます。
- パネルから、Geminiに指示します。
AI関数は、セルに直接入力する方法もあります。ヘルプでは、メニューの「挿入」から「関数」→「AI」を選び、セルを選んで「Generate and Insert」を押す手順が示されています。やり直したいときは「Refresh and Insert」を押します。
対象のプランと提供時期
公式ブログが挙げている提供対象は、次のとおりです。
| 区分 | 対象 |
|---|---|
| ビジネス | Business Standard、Business Plus |
| エンタープライズ | Enterprise Standard、Enterprise Plus |
| 個人向け | Google AI Pro、Google AI Ultra |
| 教育向けアドオン | Google AI Pro for Education |
| その他のアドオン | AI Expanded Access |
管理者向けには、次の案内があります。Gemini in Sheetsが有効なユーザーでは、この機能は初期設定でオンです。アクセスの管理は、公式ブログからリンクされたヘルプで確認できます。
提供時期は、RapidリリースとScheduledリリースのドメインで、段階的な展開です。2026年10月20日に始まり、画面に表示されるまで最大15日かかるとされています。自分のアカウントでまだ見えないときは、展開の途中かもしれません。
対象プランや提供状況は、2026年10月時点の公式ブログの内容です。変更される場合があるため、最終的にはGoogleの公式ページで確認してください。
使うときの注意点
ヘルプのAI関数のページには、制限が書かれています。主なものは次のとおりです。
- 回答はテキストのみです。
- スプレッドシート全体や、Driveの他のファイルは参照できません。必要なデータはシートに入れ、範囲として指定します。
- 操作の取り消し・やり直しはできません。ただし、出力の再生成はできます。
- 利用には短期と長期の上限があります。長期の上限に達すると、24時間待つ必要が出る場合があります。
- IF関数の中にAI関数を入れるなど、AI関数の入れ子には対応していません。
- Box、Dropbox、Egnyteを通してスプレッドシートを開いている場合は、動作しません。
セル数の記載には、注意が必要です。公式ブログは「1回のリクエストで最大3,000セル」と案内しています。一方、ヘルプのAI関数のページには、「1回の選択につき、生成されるのは先頭の350セルまで。生成が終わったら、続きを選べる」という記載があります。この2つの数字の関係は、私が確認した範囲では、公式に説明されていません。大きな表で使う前に、小さな範囲で動きを確かめるのが安全です。
また、出典が表示されても、内容が正しいとは限りません。出典のページを開いて、重要な数字や固有名詞は自分の目で確認してください。
よくある質問
Q. 自分のプランで使えるかは、どこで分かりますか。 A. ヘルプによると、「AI function not available」と表示される場合があります。理由として、プランやプログラムの権限がない、管理者の設定で止められている、言語設定が未対応、が挙げられています。
Q. Excelファイルでも使えますか。 A. Geminiのサイドパネルについて、ヘルプは、この機能はGoogleスプレッドシート形式のファイルで最も効果的に動くと説明しています。Excelファイル(.xlsx)で使うには、「ファイル」から「Googleスプレッドシートとして保存」を選ぶよう案内しています。
Q. 他のGoogle Workspaceの新機能も知りたいです。 A. 会議のあとに要約がチャットへ届く機能は、Google Chatのmeeting recapsの記事で整理しています。
まとめ
- スプレッドシートのAI関数で、セルごとにウェブの出典が表示されるようになりました。
- 公式ブログでは、1回のリクエストで最大3,000セルまで扱えると案内されています。ヘルプには「1回の選択で先頭350セル」という別の記載もあります。
- 対象は、Business・Enterpriseの各プラン、Google AI Pro・Ultraなどです。展開は2026年10月20日から段階的で、最大15日かかります。
次の一歩として、ご自身のプランが対象に入っているかを公式ブログで確認し、まず小さな表で出典の表示を試してみてください。