Microsoft Copilot harnessとは?Foundryで使える新しいエージェント基盤を整理
✔ 事実確認済み(2026-10-30):記事中の事実 17 件を出典の本文と照合しています。
Microsoftは2026年10月28日に「Microsoft Copilot harness(ハーネス)」を発表しました。AIエージェントを動かすための土台となる仕組みで、Microsoft Foundryから使えます。この記事は、AIエージェントの開発や導入を検討している方に向けて書いています。何をする仕組みなのか、Foundryでの始め方、プレビューの条件と料金の開始日を、公式発表の範囲で整理します。
結論:エージェントの「モデル以外の部分」をまとめた仕組みです
公式ブログは、ハーネスを「モデルのまわりにあるものすべて」と説明しています。指示(instructions)、文脈(context)、実行環境、そして制御がその中身です。AIモデルそのものではなく、モデルを使って仕事を進めるための周辺部分を指します。
今回発表されたのは、GitHubのエンジニアリングチームが作ったハーネスです。Microsoftは社内全体で採用しているとしています。Microsoftによると、次の場所で使われています。
- Copilot Code
- Copilot Studio
- GitHub Copilotアプリ
- CLI
- VS Code
そのハーネスを、Microsoft Foundryで使えるようにしたのが今回の発表です。
本記事の内容は記事公開時点の公式発表にもとづきます。プレビュー中の機能は変わることがあります。最新の内容は公式サイトで確認してください。
公式発表で分かること
発表の要点を表にまとめます。
| 項目 | 公式に書かれている内容 |
|---|---|
| 役割 | エージェントの動作の繰り返し(エージェントループ)と、安全に実行する環境(サンドボックス)をMicrosoft側で動かす |
| 利用者が用意するもの | 指示、スキル、ツール、モデルの選択 |
| 対応する標準 | MCP、エージェントスキル、エージェントプラグイン |
| モデル | 20以上の最先端モデルと、自分のキーを持ち込む方式(BYOK)に対応 |
| 提供場所 | Microsoft Foundry(完全マネージドのサービス) |
| SDK | GitHubからダウンロードできる |
「MCP」は、AIとほかのツールをつなぐための共通の決まりです。「スキル」は、手順や資料をひとまとめにしたものです。
また、公式ブログは、作業に応じて1つまたは複数のモデルへ仕事を振り分けられると説明しています。プラットフォームは開かれているため、ほかのハーネスやフレームワークも持ち込めるとしています。
実行部分をRustに移したことで、セッションの負荷や最初の応答までの時間が下がったとも書かれています。ただし、具体的な数値は示されていません。
Foundryでの使い方
Foundry側の公式ブログは、Foundry Agent Serviceでの使い方を紹介しています。現在は公開プレビューです。
構成要素は次の4つです。
- 再利用できるスキル(手順・スクリプト・資料をまとめたもの)
- つなげるツール(FoundryのツールとMCPのツール。認証と承認は利用者が明示的に設定します)
- 実行と委任(ファイルやコードの作業と、組み込みのサブエージェントへの限定的な作業の任せ方)
- ソース管理できる定義(Foundry上で作って試す方法と、アプリのコードと一緒に管理する方法)
始める手順
公式ブログの手順は次のとおりです。
- 作り方を選びます。選べるのは次の4つです。
- Foundryポータル
- Azure Developer CLI(azd)
- Visual Studio Code用のFoundry Toolkit
- GitHub Copilotアプリ内のMicrosoft Foundryプラグイン
- エージェントを作るときに、プレビューのCopilot harnessを選びます。
- 手順を書いた
SKILL.mdファイルを用意します。 azure.yamlでharness: type: microsoft_copilot_previewを指定し、スキル、指示、ツール、モデルのデプロイを設定します。azd deploy --allでデプロイし、azd ai agent invokeで呼び出します。
公式ブログの例は、ウェブ検索とCode Interpreter(コードを実行する機能)を使う調査エージェントです。
つまずきやすい点:エージェントを作ったあとで、ハーネスを切り替えることは、プレビュー中はまだ対応していません。既存のエージェントは今回の発表で変わりません。
使い分けの目安
公式ブログは、次の3つの選び方を示しています。
| 選択肢 | 向いている場合 |
|---|---|
| ハーネスを使わないプロンプトエージェント | 指示と対応ツールだけで足りる |
| ハーネスを使うプロンプトエージェント | スキル、管理された実行環境、ファイル、サブエージェント、複雑なツールの連携がほしい |
| ホステッドエージェント | 自分のフレームワーク、動作の流れ、依存関係、実行時の動作を使いたい |
ホステッドエージェントについては、長時間の処理を途中で止まっても再開できる機能が一般提供(GA)だと発表されました。再開は元の入力からやり直す形です。そのため、進捗や途中結果の保存と、外部システムでの二重実行の防止は、自分のコードで行う必要があります。
料金と提供条件
Foundryの公式ブログによると、ハーネスの実行環境の利用は2026年12月1日より前は無料です。課金は12月1日から、利用量に応じて始まります。
モデルの利用料や、別に課金されるツール・連携サービスの料金は、これまでどおり別にかかります。価格は地域や契約によって異なる場合があります。具体的な金額は、記事公開時点のものを公式サイトで確認してください。
対応する地域、モデル、ツール、プレビューの制限は、Foundry側の記事からリンクされている公式ページで確認できます。Foundry側の記事には、対応モデルの具体的な一覧は載っていません。
関連する発表
2026年9月に発表された新しいCopilotについては、新しいMicrosoft Copilotの「Home」「Code」「Autopilot」とは?公式発表を整理で整理しています。今回のハーネスが、その発表の各機能とどう関係するかは、今回の公式発表では説明されていません。
よくある質問
Q. 開発者でなくても使えますか。 A. 今回の発表は、エージェントを作る開発者向けの内容です。設定にはFoundryやazdなどの開発ツールを使います。
Q. 今すぐ料金はかかりますか。 A. Foundryの公式ブログでは、ハーネスの実行環境の利用は2026年12月1日より前は無料とされています。ただし、モデルの利用料などは別にかかります。
Q. 特定のモデルしか使えませんか。 A. 公式ブログは、20以上の最先端モデルと自分のキーの持ち込みに対応するとしています。Foundryで使える具体的なモデルは、公式ページ(Foundry側の記事からリンクされています)で確認してください。
まとめ
- Copilot harnessは、モデルのまわりにある指示・文脈・実行環境・制御をまとめた仕組みです。
- Microsoft Foundryで公開プレビューとして使え、エージェントを作るときに選びます。
- ハーネスの実行環境の利用は2026年12月1日より前は無料で、その日から利用量に応じた課金が始まります。
- プレビュー中は、作成後にハーネスを切り替えることにまだ対応していません。
エージェント開発を検討している方は、まずFoundryの公式ブログの手順で小さな調査エージェントを作り、対応する地域とモデルを公式ページで確認してください。